Title フィンランドに冬用タイヤ・テストセンターを設立 | Date2025-04-11 |
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- 過酷な気候条件下でのタイヤ性能実験と研究開発を強化 - 冬用タイヤ技術への戦略的投資で世界市場での競争力を確保 UTAC Ivalo Proving Ground Overview (SEOUL,South Korea,Aprl 9, 2025) グローバルタイヤメーカー・NEXEN TIREは フィンランド・イヴァロにある UTACプルービンググラウンドに冬用タイヤ専用テストセンターを設立することを発表した。この新しいテストセンターは、冬用タイヤの性能試験と研究開発の基盤となります。 NEXEN TIREは、このテストセンター設立により、冬用タイヤの性能評価と研究開発を強化していく計画です。冬用タイヤは、雪道(スノー路面)やアイス路面で安定した性能を発揮しなければなりません。低温になるとゴムは硬化が始まりグリップが制限されてしまうため、低温時にもしなやかさを失わない特殊なコンパウンドを使用し、トレッドパターンをカスタマイズする必要があります。そのため、専門施設での厳密なテストが不可欠であり、新しいテストセンターではこうした取り組みを強化する基盤となっていきます。 これまで NEXEN TIREは UTAC (フィンランド)の施設を短期間の契約で使用してきました。しかしながらテスト施設の需要が高まり、十分なテスト時間を確保することが難しくなってきたため、同社は専用のテストセンターを建設し、シーズンを通して安定した冬用タイヤテストを行えるようにしました。これにより冬用タイヤのテスト期間は従来の1ヶ月から最大4ヶ月まで延長可能となりました。 ヨーロッパ随一の自動車性能テスト会社であり、この地域最大の試験施設であるUTACの中に位置するこのテストセンターは、北極圏から北へ300kmの場所にあり、極寒の冬の条件下でのタイヤ性能試験に理想的な環境を提供しています。施設内には、研究開発オフィス、ワークショップ、サッカー場 20面分(長さ約2,000メートル)に及ぶ雪上・氷上コースが設置されています。UTACはセンターの建設と運営を監督し 2025年12月に本格稼働を開始する予定です。 同センターでは、欧州における冬用タイヤ標準認証である3PMSF(Three-Peak Mountain Snowflake)マークの取得に向けたテストも実施します。この能力によりNEXEN TIREは欧州市場での競争力をさらに高めることになります。また、NEXEN TIREは韓国テベク市 (太白市)と ニュージーランド・ワナカで冬用タイヤテストセンターを運営しており、年間を通じてさまざまな冬季コンディションでタイヤテストを実施しています。ネクセンタイヤはこの技術と専門知識を活用し、同社の冬用タイヤ「WINGUARD SPORT 2」(ウインガードスポーツ2)を 新車装着用 (OE)タイヤとしてプレミアムカーメーカーに供給しています。 このテストセンターの設立は、ネクセンタイヤのオンラインおよびオフラインの試験システムの効率を最大化する上で重要な役割を果たすと期待されています。ネクセンタイヤは韓国内タイヤ業界では初となる「ハイダイナミックドライビングシミュレーター」2024年7月に導入しています。この技術は、仮想環境を利用して最適な素材の組み合わせやトレッドパターンを分析し、その結果をもとに実際のコースで性能テストを繰り返すことで、シミュレーションと実走行テストのギャップを少なくしています。 ネクセンタイヤ・グローバルCEO トラビス・カンは、「冬用タイヤの規格が強化され続ける中、この投資は当社の技術競争力を確保するための重要なステップです。このテストセンターは、開発期間を短縮するだけでなく、コア技術の研究を通じて当社の冬用タイヤの性能を向上させ、主要市場における当社のプレゼンスを強化するとともに、グローバル市場における将来の成長への基盤を築くものです。」とコメントしました。 また UTAC コナー・マコーマック最高経営責任者(CEO)は、「私たちは、ネクセンタイヤをフィンランドのプルービンググラウンドに迎えることができ、大変嬉しく思っています。私たちは長期にわたるパートナーシップを結んでおり、ネクセンタイヤの開発活動を支援し、モビリティをより安全な未来に向けてリードする彼らの活動に参加できることを誇りに思います」とコメントしています。 |